EXHIBITION & LIVE REPORT
THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O” LIVE REPORT
1 THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”
Launch party 2016.3.12
結成から25周年を迎える世界的なデザイン集団「TOMATO」。渋谷パルコで2016年3月12日からスタートをした、展覧会「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”」はパルコ全体をジャック。これまでの作品を回顧し、活動を振り返る各作品が飾られた「パルコミュージアム」をはじめ、「Underworld」のカール・ハイドが滞在しながらの作品制作をおこなった「ギャラリーX」、そしてTOMATOとともにデザイン・カルチャー・音楽シーンを牽引してきた「Underworld」の渋谷パルコ PART3・屋上での限定ライブ「Underworld Live: Shibuya Shibuya, we face a shining future」、1996年にパルコ「シネクイント」で日本初上映された「トレインスポッティング」のリバイバル上映など、パルコ各地で繰り広げられたイベントが行われた。街やストリートと、カルチャーが空間の中に融合されたTOMATOのエキシビジョンを振り返った。
TOMATO オリジナルタイポグラフィがパルコ壁面を装飾
今回の展覧会の為にTOMATOが作ったオリジナルのタイポグラフィがパルコの各エントランスをデザイン。白と黒、空白と文字ボリュームが一定のピッチでひとつの文字になっていく様子は文字の中に引き込まれていくような力強いグラフィックとなっていた。
また、並んでいるPARCOのロゴデザインに近いことに気づく。これは、TOMATOメンバーが、このパルコ設立当初から使われている歴史あるロゴデザイン(デザイナー:五十嵐威暢)を、渋谷の街・カルチャーのオマージュとして、この展覧会の為にアレンジし再構築を行って象徴的なタイポグラフィとして作ったという。
エントランスにもあふれる世界観
1FではMeetscal StoreなどでPOP UP SHOPが展開
3F「パルコミュージアム」では展覧会でTOMATOの世界を表現
メディアデザイン、映像、デジタルアート、ファッション、企業広告など様々な分野で牽引をしてきた彼らの歴史が、巨大パネルやスチールでできた格子フレーム、映像モニターなどで構成されまさに体感できる空間になっていた。長年活動をともにしてきた、「Underworld」のレコートジャケットやクリエイティブワーク、90年代のユースカルチャーに多大な影響を与えた関わった映画「トレインスポッティング」につながる作品など、彼らの影響力の強さをあらためて感じることのできる作品も。
パルコの屋上では「Underworld」の「SUPER-HIGH-QUALITY-LIVE-TO-HEADPHONE」ライブが開催
同時に、コミュニティラジオ「渋谷のラジオ」(87.6MHz FM)で生中継されたライブは渋谷の街中でも放送され、更にその様子はスクランブル交差点前のQFRONTの大型スクリーンでも一部生中継された。また、渋谷パルコのユーストリームスタジオ「2.5D」ではGalaxy Gear VRと体感型機器TELEPODを使い、360度映像をストリーム配信で体感。2.5DでもBowers & Wilkins社製P5ハイファイヘッドフォンを使用し、映像だけでなく、音響もパルコの屋上という非日常空間から発信される熱量と力を再現。まさに、デジタルとアートの融合が音楽LIVEと街が一体になり開催され、渋谷中が「Underworld」一色になった。
Tomatoは, 1991年にロンドンで発足し、先駆者として知られるアーティスト、ミュージシャン、デザイナーとクリエイティブ思想から構成されています。Tomatoはデジタル世紀の先導者としてグラフィック、バーチャルメディア/デザインの最先端を常に走り続けてきました。現在Tomatoのメンバーは、ロンドン、メルボルン、東京、カッセル(ドイツ)と、世界中の都市に分散し、世界中から新たな表現作品を作り続けています。Tomatoはメディアデザイン、映像、ブランディング&CI、ファッションデザイン、近代彫刻&都市建築設計、実験的コンピューターグラフィック、ファインアートなどの分野で活躍しています。タイポグラファー/アーティストとして知られ、外国人として初めて東京タイプディレクターズクラブの会員にもなったジョン・ワーウィッカー、Work Not Workのファッションブランドも立ち上げているサイモン・テイラーなどが在籍。音楽の分野ではTomatoの創立メンバーでもあるカール・ハイドとリック・スミスの2人が作るUnderworldは世界で最も影響力のある草分け的エレクトロニック・グループの1つとして20年以上に渡って活躍。その20年間で、Underworldの音楽は、ダンスフロアを超越し、90年代を代表するアイコン的映画(トレインスポッティング)から、2012年ロンドンオリンピックの開会式(彼らは音楽監督として抜擢された)まで、ありとあらゆるものに起用されてきた。そして2016年、6年ぶり7作目となる最新スタジオ・アルバム『バーバラ・バーバラ・ウィ・フェイス・ア・シャイニング・フューチャー』を3月にリリースするととともに、ワールド・ツアーを開催中。ここ日本ではこの夏サマーソニック2016への出演が決定している。
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